セブン-イレブンの苦境
減益の真相
セブン-イレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスの2024年度第2四半期決算が発表され、減益となったことが明らかになった。この結果を受け、「最近の商品はひどい」「ツケが回ってきた」との声が上がっている。
しかし、実際の減益の主な要因は国内事業ではなく、北アメリカでのコンビニ事業の不振にある。海外コンビニエンス事業の営業利益は前年同期比で35%も減少しており、国内事業の減少幅をはるかに上回っている。
商品への批判
減益の真相とは別に、セブン-イレブンの商品に対する批判は日に日に激しさを増している。特に以下の点が問題視されている:
- 上げ底弁当:容器の底が見た目より高く、中身が少ない
- スカスカおにぎり:具材が少なく、米の量も減っている印象
- サンドイッチの具材減少:見た目は変わらないが、中身が少ない
これらの商品は、消費者からすれば明らかな「ステルス値上げ」と受け取られても仕方がない状況だ。
批判の本質
信頼の崩壊
セブン-イレブンへの批判の本質は、単なる商品の質の低下だけではない。長年築き上げてきた消費者との信頼関係が崩壊しつつあることが最大の問題だ。
セブン-イレブンは、これまで「食品に注力している」「おいしい」というイメージを持たれてきた。しかし、最近の商品は明らかにその期待を裏切っている。消費者は「裏切られた」「騙された」という感情を抱いており、それが激しい批判につながっている。
ステルス値上げの罠
セブン-イレブンは、物価高の中で値上げを避けるため、ステルス値上げという手段を選んだのかもしれない。しかし、この選択は消費者の信頼を大きく損なう結果となった。
ステルス値上げは、短期的には効果があるかもしれないが、長期的には企業のブランド価値を著しく低下させる危険性がある。セブン-イレブンは、この罠に完全にはまってしまったと言えるだろう。
セブン-イレブンの迷走
新商品投入の裏側
セブン-イレブンは最近、スムージーや宅配ピザ、ドーナツなど新商品を次々と投入している。これは一見、革新的な取り組みに見える。しかし、その裏で既存の主力商品の質が低下しているのは明らかだ。
新規顧客の獲得に注力するあまり、長年の忠実な顧客を軽視しているように見えてしまっている。これは、マーケティングの基本を無視した愚かな戦略と言わざるを得ない。
ファンを無視する危険性
コンビニ業界は現在、飽和状態にある。このような状況下では、単に店舗数を増やすだけでは成長は見込めない。むしろ、既存のファンを大切にし、彼らの口コミによって新規顧客を獲得していく戦略が重要となる。
しかし、セブン-イレブンの最近の行動は、まさにこの戦略の真逆を行くものだ。ファンを無視し、彼らの信頼を裏切る行為は、長期的には企業の存続すら危うくする可能性がある。
改善への道
原点回帰の必要性
セブン-イレブンが信頼を取り戻すためには、まず原点に立ち返る必要がある。具体的には、以下のような改善策が考えられる:
- 利益や売上を度外視し、商品の質を元に戻す
- ステルス値上げを即刻中止し、正直に価格改定を行う
- 長年のファンの声に真摯に耳を傾ける
- 新商品開発と既存商品の品質維持のバランスを取る
特に、「利益や売上度外視で元に戻す」という決断は、短期的には痛みを伴うかもしれない。しかし、失われた信頼を取り戻すためには、このような思い切った施策が必要不可欠だ。
おわりに
セブン-イレブンの現状は、企業経営における重要な教訓を我々に示している。短期的な利益追求や安易なコスト削減は、長年かけて築き上げたブランド価値を一瞬にして崩壊させる可能性がある。
セブン-イレブンが今後、どのようにしてこの危機を乗り越え、消費者の信頼を取り戻していくのか。多くの人々が注目している。企業の真価が問われる正念場だ。消費者の信頼なくして、企業の存続はありえない。セブン-イレブンには、この厳しい現実を直視し、抜本的な改革に取り組むことを強く求めたい。
でっかい会社なんだから多少は大丈夫やろ(はなほじ